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ト、ト、トリスのハイボール!

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「橋の上、トリスと女」

今、トリスがこんな復活を遂げてうれしいなぁ。

戦後、安酒のトリスは爆発的に庶民に愛された。

町にはトリスバーが何軒もあった。

私は昨年夏、

浅草にある「今従(いましょう)」というトリスバーへ行った。

人の気配のなくなった、夜の浅草商店街に

80歳過ぎの娼婦が首をたれ

ポツリ、ポツリと立っていた。

それを尻目に

私は何やってるんだろうかと思いつつ

たったひとり、風前の灯であるトリスバーへ乗り込む。

主人は止まり木に足をのせ、眠っていた。

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昭和24年から続く、バーである。

「すみません、入っても大丈夫ですか?」

と主人を驚かせないよう

そっと声をかけてみる。

客は誰もいない。

寡黙、それでいて誠実さと品を感じる店主。

わたしはほっとした。

テレビでは石川僚のゴルフ中継をやっている。

今時のフラットなテレビが店に似つかわしくない。

待ちに待ったトリスバーで

注文をしようと店主の後ろの酒瓶の列を見る。

トリスがない!

トリスがないのだ。

「トリスはもうやってないのですか?」

…最近、やめたそうだ。

戦後間もないころに創業

「もう、当時からやっているトリスバーなんて

うちくらいなものじゃないの?」とご主人。

「最近、ハイボールがまた流行ってきてますから

トリスやるといいんじゃないですか」

なんて生意気言ってみる。

これは昨年夏、まだトリスのハイボールが大々的に復活を遂げる以前の会話である。

トリスバーで「Tハイ」と通ぶって注文するまでは、

とうより、昔の人を真似て注文するまでは

ハイボールデビューはしないと決めていたのに

小さな夢は儚く消えた。

一足遅かったことに悔いを感じながら

Tハイを作りつづけたご主人の手による

サントリーホワイトと角で、めでたくハイボールデビューと相成った。

浅草の宿へと帰る道中、目にした

「娼婦とひったくりに注意」というような張り紙が

なんだか物悲しかった。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

今年の七夕は

表参道の山陽堂へ。

今、安西水丸先生の個展がやっているのだ。

そのトークショーへ出かけた。

定員20名と少人数でいい空間。

先生おすすめの本など、ご紹介いただく。

二次会は日本酒パーティー。

センスのいいおつまみ

そのおつまみの包み紙が

そのまま短冊になり願い事を書く。

楽しい宵でした。

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